旅の恥は掻き捨てと言うが、本当にそれで良いのかと思ったり

海外の(アニメイベントも何もやってない通常時の)博物館でコスプレしちゃう人にモニョモニョした気持ちになるのを、うまく説明出来なかったのだけど、妻の

「例えばどれだけ鬼太郎が好きでも、実際に墓場で運動会しちゃダメってことじゃないの?」

の一言で超納得した!そう!それ!!

アニメマンガ映画のファンイベントならどんなコスプレしても良かろうが、イベントの外となると日本でもコスプレするのは憚られる場所ってあるわけで、況んや海外をや、である。
日本ではどこで何しても許されるじゃん、という感覚を当たり前のように海外に持ち出すのは、日本でよく批判対象に挙げられる「ドラッグストアで化粧品を爆買いする中国人」とどう違うのか。つーかそもそも世界の戦車博物館そのものは某アニメと全く関係ないし、そういう意味では旧軍と縁もゆかりもある靖国神社で軍人コスプレしてしゃっちょこ張ってるオジイチャン達より質が悪い、と言える。

文化の摩擦は新しい何かを生むきっかけになる場合もあるけれど、殆どの場合は単なる対立と反感の原因になるだけだし、国によってはまだそんなにも激しくないけど、世界全体で見たら移民難民の問題で異文化異民族に対する心理的抵抗感がメキメキ上昇してる時期だという事もちょっと気にしろよとかね。

若い世代からしたらアニメに出てくるただの機械かもしれんが、たった70年前、国や家族や色々な想いを守るためにそれに乗って戦い、少なからず生きて帰れなかった人達がいるということをないがしろにしてはいかんのよね。
まー20代の子達からすれば、第2次世界大戦なんて過去の歴史の1ページを語られても、という感覚なのかもしれんが、40代になったばかりの私でも先の大戦で直接戦場に赴いた人達と直接の接点があったりする程度には最近の出来事なのよ。

私らは少なくとも欧州の文化も歴史も共有しておらず、文化圏の外から行く側なので、我々が我々の常識だけで振る舞ってはいけないという意識もほんの少しだけで良いので持っていて欲しいと願うばかりである。その意識が、本当の意味でより多くの人達と楽しさを共有することを可能にすると私は思う。